【感想:お化けの愛し方】お化けは世の中の不満から生まれた

 
お化けの愛し方の感想
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フタバコウジ
年間300冊読めたので、読書が中々定着しないで困っている人に本の読み方を教えたいと思いサイトを立ち上げました。ニートでゲーム、ネット依存症だったので、読書のやり方だけでなく健康や睡眠のことも書きます。

お化けが誕生した過程を紹介した本です。この本では中国で生まれたお化けが日本、タイなどの他の国にどんどん広がっていったと話しています。

お化けを生み出した人達はどんな人であったのか?に興味がある人は楽しく読めると思います。あと鬼太郎や目玉親父のお化けを紹介する本ではありませんよ。

荒俣宏さんとお化けに興味があったから~このほんとの出会いまで~

この「お化けの愛し方」を手に取った理由は2つあります。まず1つは荒俣宏さんの本が読みたいと思ったからです。私はたもりクラブの空耳アワーで「荒俣。コロッケ!!(あらまた、コロッケ)」という空耳が好きで笑ってしまうのです。

すいません、私のことでしたが、荒俣宏さんはTVで見たこともあるので文章も以前読んでわかりやすい本だったことからです。

あと2つは夏の時期に怪談のことが話題になります。「お化けがどうして生まれたのか」はとても自分の中では興味のあることで、どういった時代背景でお化けが誕生したのか知りたいと思っていたからです。

アマゾンで荒俣宏と検索し、発売日新しい順ににすることで5分でこの本に出会いました。あとは図書館へGOで借りました。

読んで思ったこと~お化けの誕生は科挙不合格者の叫びだった!~

お化けが誕生した理由として本書では中国の国家試験であった科挙に落第した人達が生み出したと結論しています。子供の頃から大人まで、恋愛、遊び、趣味を捨ててまでとにかく科挙のために勉強をしまくります。しかし、結局科挙に合格できずに寂しい老後を過ごしていました。

科挙って何?科挙とは隋王朝から清王朝まで行われていた役人になるための試験。受かると一族繁栄はほぼ約束されたものなので、努力しまくって受かるまで何回も受験した。しかし、試験はとても難しいので不正をする受験生もいた。

こんなことなら、思いを寄せてくれた恋人と結婚すれば良かった

自分は科挙のために人生を捧げたが、人生の敗北者ではないか

科挙に捧げた莫大な時間は当然回収できません。勉強をしてもどうせ不合格になる人は当時の中国では大勢いたようです。だから、科挙を落ちてやけくそになってしまった人達が多くいました。

その不満が幽霊を生み出します。あんな試験勉強なんて受けても良いことなんて何もないと半ば逆ギレ状態で幽霊が誕生しました。しかも幽霊であっても普通に接触するのではなく、美人の幽霊との恋愛話を作ってしまいます。

当時の中国では幽霊を扱う本はタブーでしたが、科挙に不満のある人から共感されて読まれました。しかもその幽霊との恋愛劇は日本、タイに輸出され今でも大人気です。

お化けを生み出しのは科挙で合格するために、人生を捧げた者の叫びだったのです。科挙に受かれば将来は約束されるので、もう一族、家族がこれでもかと才能のある子供を支援していました。その子供に合格するための本を買う、教え方の上手い家庭教師を紹介する、評判の塾に通わせるなどなど。

歴代の中国王朝が作った出世レースを科挙受験生は戦っていたのです。けどこれって日本でも思い当たることではないでしょうか?

理想の生活像が崩れた時お化けが生まれる?

中国では科挙に受かれば、将来ウハウハでした。そして、日本では40~50年前は正社員になれば将来安泰でした。おそらく正規社員が普通であった40年前に「俺、作家になるわ」とかいったら家族から完全に白い目で見られたでしょう。。

良い大学を卒業して、大企業に勤めることは人生の典型的成功パターンでした。しかし、最近ではどうでしょうか?良い大学に出て、成功が約束される可能性は以前より低くなったような気が私にはします。同時に受験勉強を塾でものすごくする人もいます。

受験で失敗する人は多くいます。大学の受験者数は限定されているので、人気のある大学ほど不合格者が多くなる可能性が高いです。

しかも昔と比較して有名大学に合格することが絶対ではなくなった時代になればなるほど、既存の理想形(一流大学→大企業)に疑問が生じます。

幽霊は科挙で不合格になった人達が生み出したものだとも言えます。日本では第一志望校に合格できなかった人達が多くいるはずです。しかも受験に費やす時間があったら、こんなことを思うはずです。

もっと恋愛したかった、もっと遊んでいたかった、もっと青春したかった、もっとアニメを見たかった

色んな後悔があるはずです。もしかしたら今でも幽霊話は日本でも大人気で夏になるといつもテレビで取り上げられます。世の中でどうしようもないけど、仕方なくないというやけくその思いをエネルギーに幽霊は愛されているのではないとかとこの本を読んで思いました。

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この本は誰でも読めますか?読める

この「お化けの愛し方」ですが、私は幽霊の知識がなくても読めると思います。幽霊に興味がある人なら難易度は低いでしょう。ただ、ちょっと難しい箇所があります。

それは、明時代の本を和訳する箇所です。これが長いことと難しい単語があります。難しいと言っても漢字に自身のある人なら問題ないレベルかもしれませんが、自信がないとヤバいかもしれません。

やばいと感じたら、和訳箇所はだいたい何を言っているのか?大まかな意味だけを考えても読んでみましょう。読めないと思っても、そのあと荒俣先生が解説してくれるのでご心配なく。

最後に:お化けの愛し方は面白かった

お化けは科挙の落第生が生み出したものであり、青春時代を謳歌できなかったやけくその思いが基盤となってお化けは誕生しました。

科挙だけなく人生で失敗はつきものです。その失敗したどうにもならない思いがある限りお化けは不滅なのかもしれませんね。

 

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