【感想】観光公害ー観光地という資源は無限ではない

観光公害?観光客って増えればそれで良くねと思っている人は読んで欲しい本です。

ワンフレーズで読んだ感想を書く

観光地に住んでいる人のことをよく考えることと観光の悪影響について書かれた本です。観光のことがよくわからない私でも読めました。

観光公害――インバウンド4000万人時代の副作用

観光公害――インバウンド4000万人時代の副作用。もはやタイトルからして観光に関してマイナスの面を書いている本だなと一目見て連想してしまう本です。

作者は佐滝剛弘氏。この人の本はまだ初めてである。観光だけでなく。「それでも、自転車に乗りますか?」もあります。

読んだのは2019年9月6日。その後も寝る前に何度も読み直しました。

 

所要時間(何日かかって、大体何時間くらい費やした?)日記

2019年9月14日に読み終わりました。読むのにかかった時間は約2時間です。1日で読み終えることが可能な量でした。

ページ数は264ページなので、そこまで多くもありません。章ごとに理解して読めばしっかり読める内容であった。

2回目は目次を読んで理解できないところ、気になった場所を読んだ。もう1度全体を読み直す作業をして、2回目の読書は30分で済んだ。

その後も寝る前に読んでいるので5回以上は読んでいます。

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本を読む前はどうだったか?

本を読む前は日本は人口が少ないので、観光客を増やして経済を活性化するという論理はほぼ疑いのないことだろうと思っていました。

観光の問題点はマナーの悪い人がやって来るのが問題で、その内時代が経てばなんとかなるのでは楽観しておりました。

観光地にいっぱい客を呼び込んで、世界の観光地と客の取り合いを勝負するのが観光業の要だ。

読む前はこんなことを思っていました。

本を読むことになったきっかけ(どこで知って、なぜ読んだ?)

この本を知ったのはamazonでの検索であす。私はよくamazonでどんな本がベストセラーなのか見るので、世界の観光地のことが気になって見ていたら、本書を見つけました。

私は観光公害というタイトルを見て、「おやおや」と思いました。観光でどうして公害なんだろうか?日本は人口減少社会だから、観光客を増やすことに悪いことあるのだろうか?と本書のタイトルを読んで、疑問を感じましたね。

その疑問を解決するために、この本を読むことを決心しました。本のページ数も多くないし、サイズも大きくないので、難しくもないだろうと安心したのもひとつの理由です。

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気になって引用した部分

実は本当の対立構造は儲けを重視して観光客を優先する「地域」と知らず知らずのうちにそのマイナス面を引き受ける「地域住民」つまり「地域」VS 「地域」だったりするのかもしれないのだ。

81ページ引用

目先の金や実績作りが大事なこともわかります。それにしても観光地の生活を顧みないで観光客を大量に受け入れようとする人達が多いので、外国人とのマナーのことも勉強しないと大変な世の中になってきましたね。

日本と外国で習慣が違うためにトラブルになる代表的な例は「ガソリンの満タン返し」だという答えが多い。

105ページ引用

どうやら外国ではレンタカーを返す時に、ガソリンを満タンにして返すことは稀なようです。日本では当然なことですけど、観光客にとっては珍しいことでトラブルの元になる可能性が高いです。

にしても外国での普通は日本での普通とは違うことがレンタカーの返し方にあったとは。外国ではマニュアルが普通でレンタカーを借りてもガソリンが満タンでないことが多いようです。

う~ん、知りませんでした。

「量」よりも「質」という言葉もよく聞かれるが、それも結局は、アジア人より欧米人の方が一人当たりの観光消費額が高いので、よりお金を使ってくれてより長く日本に滞在してくれる観光客を上客として誘致を進めていこうとしているようで・・・

253ページ引用

経済的を浮上させるために観光資源を活用しようとも、地域住民を考えた上で対策をした方がいいでしょう。個人的には長期滞在しながら観光地の四季や1年間のイベントを通して楽しみたいものです。

その本は結局何を言ってるのか、簡単に教えてください

観光公害の弊害と原因について考察した本です。本書で言っていることは「観光における地域の悪影響について」書かれています。

観光客のマナーが観光地を汚したりするのが問題になっていますが、そんなことは問題の1つです。1人だけの問題ではなく4000万も訪れる問題です。

観光地にそれだけの人が多く来れば、地域の暮らしに変化をもたらします。地元点の看板が外国語になったり、店員が外国人になったり、バスが観光客で満席状態になったり等です。

通学するのにバスがいっぱいになって遅刻したりします。これ別に日本だけでなく世界遺産などの観光地やリゾート施設を抱える世界の島々も同様です。

観光は人口が減っている日本では経済の起爆剤だと思っていると観光のマイナス面について考えることはないかもしれません。実は私もその1人でした。

観光には悪い面があることをしっかり検討し主張している本です。

観光資源には自然とその住民がいるのだ

この本を読んで学んだことは多いです。クルーズって地元に金を落としてくれる金持ちがいっぱいやって来ると思っていたけど、宿泊、食事は船の中で済ましたしまうことを知りました。

観光地はネットでいくらでも宣伝できる世界になりました。ネットはいくらアクセスしようとも、観光地には負担にならず、宣伝の素材に観光地を使用しても疲弊しません。100万人がネットで清水寺を見ても、観光地にはあまり影響はないでしょう。

けど、実際に100万人ぐらい訪れると大変です。ネットでの宣伝なら無限ですけど、観光資源は人がやって来るほど小さくなります。

世界中、日本中の情報が個人で確認できる時代です。世界遺産になってから観光客は増大します。けどね、世界遺産ってだけで訪れる価値あるのかいと私は思います。

別に自分で勉強して、立派だと思ってから観光地に訪れた方がいいです。主体性がないじゃん。まるで世界遺産という情報を消費しているだけでしょ。

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クルーズは地元に金を落とさない(知らんかったぞ、こんなこと)

クルーズの乗客はは地元に金を思ったより落とさないことに驚いた。クルーズは昔と比較したら、セレブでもなくても乗れるようになった。とはいえ、観光地に訪れる客であることももちろん経済力も大きい。

クルーズが止まっている観光地はさぞかし儲かっていると思っていた。この本を読むまでは。

クルーズは実は金を地元に落とさない。というのも「宿泊、食事」はクルーズの中で済ませるのである。宿泊と食事はホテルや飲食店でもっと大事な収入源である。客がホテルに泊まって、観光地の周りにある飲食店で食べることは大きな稼ぎにもなる。

だが、クルーズは外で買い物だけして、宿泊と食事はクルーズの中で終わってしまう。地元に金が落ちないとは意外だった。

観光地が世界のネットワークに耐えらない

観光地は無限の資源ではないと本書を読んでしみじみ感じる。無限で楽しめるものって仮想空間ぐらいだなと。

観光地に人が訪れるほど、その土地の住人は困惑するし、自然は破壊される。マナーが悪い、ルールを守らない以前の問題である。

ホテルの値段は高騰するし、バスと電車は観光客が多くいるので座るのも億劫。観光客を相手にするので、日本語ではなく中国語や英語の店が並ぶ。その従業員も外国人。

以前住んでいた人はどこかにいってしまうし、町の人並みは外国人ばかり。こうなったら俺なら移住するよ。

観光と資源を利用すればするほど、資源なのだからなくなってしまう。観光はすればするほど、疲弊する。

その観光地ごとに受け入れられる限界を検討する必要があるはずだ。観光客が観光地の暮らしに与えるものは金だけでない。自然環境の悪化、住居の高騰化、建物の劣化、治安の悪化もある。

そういったことを踏まえて、受けられる環境客を設定しないとどこまでも観光地に負担をかけてしまう。その観光を代表する建物、文化、自然なんであれすぐには直せない代物ばかりである。

遺産を後世に残す気があるのなら、観光業を持続可能にするために色んな事をしないと駄目だなと思った。

権威に右往左往する人達

世界遺産やニュースに取り上げる場所には多くの観光客が遠い場所から集まって来ます。京都の名所、東京の名所だったり有名な場所は1度くらいなら訪れてみたいものです。

しかし、人が多くいけばそれだけ観光と言う資源は疲弊します。自然や建築物は大量の人を毎年受け入れるほどの力はないのです。自然を回復させるのはなかなか難しいので、あんまり名所に集中しないのが大事でしょうな。

自然を楽しめる、四季を感じる、おいしものがある場所って自分の地元にもあるはずです。

地元には歴史も偉人も誇れるものがないという意見がありそうだけど、そんなことはないと私は思います。自分で地元の歴史を勉強して、自分でいいと思った名所を探して行くのが大事かなと考えています。

まあ、私なら高崎市なので、沼田や甘楽の名所でもいってみようかなと思っています。

ちゃんと準備してから、観光しろよ

この本を読んで大変不満に思ったことがあります。それは日本が大した準備もしないで適当に観光立国を目指したことです。

観光を奨励する前から、日本は世界観光地で有名なヴェネチア、バルセロナの観光問題についてちゃんと検討していないのではないかと私は思ってしまいました。観光客の増大による住居の高騰化、交通機能の混雑、自然環境への負担は外国だけの問題ではなく日本でも起こりうる問題です。

ちゃんと検討しないで、利益重視で見切り発車をすれば困るのは観光地に住んでいる人です。観光地は有名なのでそこで問題が起これば外国人の責任にすることだってありえます。

まったく見切り発車するものだから、問題が山積です。外国の成功例を持ち出すなら、そのための予防策もしっかり導入してからやって欲しいものですね。

この本を読んで、次に読みたい本はなんですか?

自分の地元にある観光名所を訪れたいので、群馬県のるるぶや県史を読みたいですね。

出版社名と発行年月日を教えて

祥伝社から2019年に出版されました。祥伝社ってどこだ?私は初めて知った会社です。

安部さんが総理大臣になって、世界からの観光客を獲得するために観光業は発展しています。しかし、観光公害の悪い面についてはあまり検討されていないので、この本は観光業について検討、分析しているので読むのに値します。