【書評・感想】わかりやすさの罠~わかりやすさはチュートリアルみたいなもの

わかりやすさというのは聞いていて心地よい。心地よいけどそれで終わりではない。その後にしっかり勉強しなさいよと主張しているのが本書。

わかりやすい本、テレビを見たら次の行動をしなさいというわけだ。読んで思ったことを書かせてもらう。

池上彰はあくまできっかけ

池上彰のTVはだいだいわかりやすい。世の中で話題になっているニュースや世界のできごとについて映像で解説してくれる。その映像はテレビが集めてものなので、番組でいくら使ってもいい。

テレビも芸能人が色々質問するので、見ていて飽きない構成になっている。

私も池上彰のTVは見る。ちなみに本も同様にわかりやすい。しかし、こんなことで世界の紛争のことが全部わかれば苦労しない。

イスラム、日本、中国、韓国、自然環境問題色々なことを池上さんは扱ってくれる。けどね池上さん自体は専門家ではない。全知全能の人じゃない。

池上彰のわかりやすさから基本知識を見に付けてどんどん本を読んだ方がいい。池上さんも本書で「私の話を聞いただけでもう勉強しなくていい」というのは困ると書いてあった。

わかりやすく説明してくれる媒体全てに言えることだ。何をわかりやすく解説するということは色んな専門書や体験をとにかく知る。知ったことをわかりやすく教える。

池上さんなら本を読んで、紛争地やテロが起きた場所に取材するわけだ。誰が読んでも理解できるよ小学生相手に政治や社会、歴史のことを教えていたわけだ。

ここで大事なのはとにかく知るためには本を読み、何が起きているのかを見ること。そのためには実際に知る。情報を収集するために本、旅、人から色々なことを知る努力を怠ってはいけないということ。

テレビは視聴率至上主義

テレビは視聴率を稼ぐことが命らしい。CMを見てもらい、スポンサーにご機嫌とりをしないとやばいようだ。テレビで視聴率稼ぎのために2つの問題があることを知った。

ひとつはアナウサーの外見重視。もういっこは話を事前に決めていること。

イケメン、芸人、美女がアナウサーをする理由

池上さんはテレビのアナウサーにアイドルが起用されることに不安を感じている。その不安は外見重視であることだ。本当かよと私は思ったのでニュース番組をあまり見ないので本書がきっかけとなりニュース番組を見た。

見たらびっくり。司会者が芸人、アイドルばかりだった。アナウサーといっても綺麗な人ばかりだ。たまたま綺麗な人が採用されたレベルではなくほとんどが容姿端麗だった。

明らかにテレビ会社は見た目でアナウサーを採用しているのだと思った。しかもアナウサーの仕事をアイドル、芸人がしてしまうわけだ。

いや、災害が起きた時に外見重視で選んでいて大丈夫かと私は不安だぞ。災害が起きて、どこで地震が起きたかしっかり避難勧告をしないといけないのに混乱してたら話にならない。見てるこっちも混乱する。

災害時に冷静に話せる能力があるのか私も不安になった。災害が起きるのはアイドル、芸人がニュースに出ていない時間に起きることを祈るのみだな。

情報が重要かどうか現場を知っているを軽視して、誰が言うかを重視しているわけだ。別に誰が言っても変わらないと私は思うけど、視聴率のデータではアイドルや芸人など皆の人気者の方が視聴者が喜ぶのね。

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筋書き通りにしかできない

池上さんは話を二項対立のシナリオを作りすぎていることを懸念した。しかもそのシナリオ通りに事件や政治を語ろうとするのは危険とも書いてあった。

例としてシーア派やスンナ派とアメリカとイスラムと貧乏人と金持ちみたいな感じである。

まるで2つの勢力がいがみ合うことが宿命であり、それぞれの内部で何が起きているか教えないわけだ。2つが争っているのは歴史の必然みたいな感じでテレビは説明しない。というより説明できないではと思う。

二項対立は話をわかりやすく典型で、説明しやすい。昔使用されている技法だ。アナウサーも専門用語とかわからないから説明しやすいのだろう。おまけにフリップで書かれたことを説明すればいいわけだ。

これは視聴者のためではなくアナウサーの知識や専門性のなさに合わせている。フリップ通りの流れに合わせて番組も展開される。う~ん、ニュースではなく本でいいやと私は思ってしまう。

よくテレビニュースは自分達の型に合わせて、実際の人の声を報道しない。自分達にとって望ましいことしか報道しないと言われる。

まあ司会者がわからないことを伝えることもできないので仕方ないと私は思う。ニュース番組はあくまで気休め程度にしかならないということだ。

池上さん、参考文献を書いてくれ

本書を読んでいて気になったことがある。池上さんは本書で私のテレビ番組、本はあくまで学ぶためにきっかけに過ぎないと繰り返し書いてある。

ネットだけだと自分にとって好きな情報しか集まらないから本や図書館に行って、物事を知るために複眼的に考えることの重要性を訴えていた。

私も同感だ。だから読んで欲しい本や本書を書く上での参考文献を私は書いて欲しかった。しかし、本書には残念ながらなかった。

本当なら池上さんが紹介すべきなのに。ないから私が勝手に本書を読んだら次に読んで欲しい本を紹介する。

まとめ:要は勉強しなさい

池上さんのわかりやすい話をきっかけに次のステップである読書をしなさいと本書は言っている。

TVの現場は視聴率に囚われているのだから完璧ではない。だからTV見てわかった気にならないで勉強しなさいということだ。

 

 

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